サラ金のティッシュ

先日、初めてポケットティッシュを購入した。

これまでポケットティッシュを購入したことが無かったのだ。

何故か?

家にたくさんストックがあったから。

そのストックの正体は、今や弱体化した消費者金融、むしろ「サラ金」と呼んだほうが良い人たちが、昔は街頭で山ほどティッシュを配布していたのだ。

配る方も面倒だったのだろう、一度に3つくらい簡単にくれた。

さらに店の前とかATMコーナーの前に箱で置かれていたので、自由に持ってこれた。

これを持って帰るだけで我が家には段ボール数箱分のストックがあった。

サラ金が法規制により弱体化して十数年経ち、ティッシュを山ほど配ってくれる業態も少なくなり、我が家のストックもついに無くなってしまったのだ。

ポケットティッシュはタダで当たり前という感覚の人間が百数十円のポケットティッシュを購入するのはちょっとしたためらいがあった。

「もったいない」

と。

でも、花粉症だし、外で鼻水垂れ流したまま歩くわけにもいかない。

高々ティッシュでも一度無料のリソースを有償で手に入れるのは敷居が高いのだ。

そんな感じでインフレというかスタグフレーション時代を迎えた。

アベノミクスとか言って何も考えていない人が多いかもしれないが、ああいう通貨安政策のせいだからね。