ビルメンに転落してくる方々の動機として、
「人と関わらなくてよい」
ということで流れてくる人が結構多い。気持ちはわかる。私もそうだから。
本音ベースとして、
「営業は嫌だ、出来ない。」
「事務をやりたいけど、競争率が高すぎ、女優先で入れない」
「職人はやりたくないし、技術が無い」
この辺りで、職を転々とした結果、ビルメンに流れ着く人が多い感じだ。
ビルメンに関しては40年以上前のボイラーマンのイメージを持つ人がいまだにいて、「一日中、ボイラーの面倒だけ見ていればよく、人と話す必要が無い。」
と思っている人がいる。
今、そんな現場はほとんどありません。ビル設備もどんどん軽量化していますし、規模の大きな物件も設備自体が進化しているし、業者による保守管理が行われていて、付きっきりで機械の面倒を見るというシーンがほぼなくなっています。
私自身、経験が無いのに勝手なことを言うと失礼かもしれないが、マシンオペレーターとか工場関係のほうが、一日中機械に向き合って、会話が少ない仕事かも。
ただ、製造に関する細かい打ち合わせはとても多い感じはする。
要するに、景気が良く、人件費が高い時代なら、必要外の作業を切り分けて、その周辺の作業は単純作業の職種を作り、低賃金でやらせるという感じだから、単純作業で会話もない仕事が発生したのかもしれないが、長期間のデフレで人件費は安いのに、多能工化した結果、賃金が低いのに忙しい仕事が大量発生した感じに見える。
これも勘違いする人が多いのだが、ビルメンは、技術職ではなくただのサービス系技能職です。
底辺級の技術系資格を要求されるから、そう思われるのかもしれないが、設計も、監理も施工もほとんど自ら行うことはありません。
クレームを受け付け、他所に回すことが主たる仕事で、コールセンターに近いかも。
電話と一心同体にされるほど拘束されるわけではないが、クレームの伝言ゲームなのです。
点検といってもほとんど目視だし、せいぜい、テスターとメガーを当てるだけですから。ベルト交換くらいは行う現場もあるかもしれないが、それすらしない現場も多くなったと思う。取次手配とフィルター清掃だけという現場も多い。
その代わり、細かい報告と報告書の作成は多くなってきた。
だから、コミュ力が強い必要は全くなく、聞いた話を別の人、部署に取り次ぐことが出来ればよいし、資格にしても業者に手配するとき、最低限度の会話ができればよいわけだ。どうせ業者は現場の下見は必ず来るし、ビルメンの言うことを真に受けて、見積作成をすることはないから安心して欲しい。
同僚も、所詮ビルメンだ。他で使えず、転落してきたような人で、性格に難ありが多く、コミュ障だ。偶にすごい人がいるが、その手の人は現役時代スーパーマンだった人で、第二の人生でビルメンに来た人だ。第一の人生からビルメンという人にまともな人はいないといってもよい。
このように、それなりの会話は発生するので、病院に通院が必要なレベルのコミュ障の方は別の仕事を探した方が良いと思う。この手の方が時折入社してごく短期で転職する事例が多いのだ。
超高学歴なのにビルメンに来る人がまれにいるが、例外なく病的なコミュ障の人だったりする。気の毒だし、本人も苦しいだろうと思うが、ビルメンの仕事すらできない。
「バカ本社、面接のときわかっていたのに入社させるな」と言いたい。
どうしても重度のコミュ障でビルメンをやりたいというのであれば、設備管理ではなく、清掃のほうがまだ許容度が高いように思われる。
ただ、男性の場合、清掃での雇用は、夜間、休日作業が発生する案件での採用になるでしょう。