ビルメンと書類

「ビルメンみたいな糞雑魚底辺が書類作成をするのですか?」

 

とか言われそうだが、ビルメンも最低限の書類作成位は行う。

とはいっても、大したものではない。

 

・対応報告書

ビルメンは基本的にテナント、ビルオーナーからのクレームを受付、一次処置をするのが主たる業務である。

だから、「いつ、誰からクレームを受けて、こういう対応をしました。」

という報告をするわけだ。報告書の作成だ。

要するに、

 

「〇月〇日、〇時〇分、〇階テナント員〇さんより、天井から水が垂れていると、受付。

現場確認、点検口より内部確認し、排水管繋ぎ目から漏水を確認、バケツで漏水を受けることとし、床に垂れた水は清掃を行いました。

上の階の洗面所を確認しましたが、詰まりなどの異常は確認されませんでした。」

 

この程度の事を書くことが出来れば十分なことが多い。難しいことは何もない。

きちんと定型のフォームが用意されていて、それに入力するだけで済むことが多い。

定型のフォームが管理会社のものか、ビルオーナー指定の書式なのか異なるくらいだ。

所長に口頭で内容を伝え、報告書の作成は所長が行うビルもある。

さすがに今はこの程度の報告書でもパソコンで作成する。

たまに意地の悪いオーナーがいて、原因究明を徹底的にやらないと報告書を受け取れないなどという現場もあるかもしれないが、そういうところは外れ現場である。

設備不良の原因など、たいていは経年劣化とか、その辺りにしておき、それをそのままスルーするのが大人というものだと思う(笑)

 

・見積

ビルメンの工事など大抵は、業者に見積依頼をして、見積の内容はよくわからないけど、昔からやってくれている業者だからということで信用して、15%くらい載せてビルオーナーに提出するような代物が多いだろう。

全ての会社がそうではなく、作業も内製し、自分たちで積算する会社もあるかもしれない。

ビルオーナーはビルメンなんて資格だけで技術とかわからない連中だと、とっくの昔に見透かされているので、原価がわかるオーナー指定の業者に限定して見積を作成させ、鼻糞程度の3%くらいの手数料のみをビルメンに請求させる物件もある。

大型ビルだとそんなところが多いかもしれない。そういうところは外れ現場である。

見積の作成は所長が行うところも多いが、最近は平ビルメンにもやらせる会社が結構あるかもしれない。巡回管理だと自分の担当物件ということで平社員だろうが、自分で見積を作ることになると思う。

本当に大型の物件だと、積算専門の人がいたりする。

また、オーナーは過去の見積の履歴が分かるようになっていることが多く、類似事例で見積価格が高くなっていると受け付けないということもあるが、そういうところは外れ現場である。

金額が大きくなると、提案書なるものを添付することもあるが、こんなものは業者に作ってもらったものを添付するだけだったりする。

場合によっては、作業内容の説明をそれなりの会議で求められることがあるが、これも業者に来てもらって全部やってもらうだけである。

この辺りをビルメン自身でいろいろやらされるとすれば、職階がそれなりに上位ならまだしもそうでない人間がやるようでは外れ現場である。

 

・工事報告書

見積の件とつながるが、工事を受注すれば、ビルメンが工事の立会を行い、管理をする。

監理をすることもあるだろうが、ビルメンの場合、管理という名の鍵開けであることがほとんどではないだろうか。必要な個所の鍵開けが終われば管理室に戻ってお茶を飲む人も多いかもしれないし、きちんと作業中、業者を見張っている人も中には、いるかもしれない。

現場次第ですね。一応安全管理をしないといけない名目はあるかも。

業者が事故ったら騒ぐオーナーもいるので。

工事の報告書の提出はいくつかのパターンがあって、

 

 ・業者から上がってきた報告書をそのまま提出する。

 ・業者から上がってきた報告書の表紙だけをただのピンハネとはいいながらも、

  一応ビルメンが元請けなので管理会社の社名の入った表紙だけを作成して、

  差し替えて提出する。

 ・作業中の画像も自分たちで都度、撮影し、報告書そのものも自分たちで作成して

  提出する。

 

・作業予定

テナントに翌月の作業予定を配る物件も多いと思う。この作成を行う。

難しいことはなく、カレンダーみたいな表があり、そこに予定を記入して印刷したものをテナントに配布するケースが多いでしょう。

停電を含む作業、消防点検や、冷暖切り替えなど、重要度の高い作業はその作業の為だけの掲示文を作成し、テナント配布、館内掲示を行うこともある。

巡回物件だと、一人で複数物件を任されるので、お知らせの作製、掲示は結構手間かもしれない。都度物件まで行くことになるからだ。

昨今はウェブ上にテナント専用のサイトがあり、紙での掲示を行わないこともある。

 

この程度の文章だが、てにおはをあげつらう同僚がいるかもしれない。そういう時はまともだったらビルメンなどやらないとスルーしておけばよい。